01こんな課題に
- 商談前に相手企業のWebサイトや過去のメールを毎回調べ直していて、準備に30分以上かかる
- 商談の内容が担当者の頭の中やメモにしか残らず、引き継ぎで情報が抜け落ちる
- 失注の理由が「価格」「タイミング」とだけ記録され、本当の原因が分からない
- 成果を出している営業担当のやり方を、チームで共有できていない
事例09
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02仕組みの全体像
仕組みは「事前準備」「商談記録」「分析」の3段階です。Googleカレンダーに社外の商談予定が入ると、AIが相手企業の公開情報と、Notion(またはHubSpotなどのCRM)にある過去の商談記録・メールをまとめて事前ブリーフを作り、前日にSlackへ届けます。商談後は録画の文字起こしをAIが読み、課題・予算感・決裁者・競合・懸念点・次のアクションを案件データベースに記録します。月に一度、その月に受注・失注が決まった案件の記録をまとめてAIに渡し、失注理由の傾向と、受注した商談に共通する進め方を分析します。
Googleカレンダー社外との商談予定を検知
→ChatGPT / Claude企業情報と過去の記録から事前ブリーフを作成
→Slack前日に担当者へブリーフを通知
→Google Meet / Zoom商談を録画・文字起こし
→Notion / HubSpot課題・決裁者・懸念点を案件ごとに蓄積
→ChatGPT / Claude月次で受注・失注案件を分析
03構築の手順
案件データベースの項目を決める
Notionなら案件DB、CRMを使っているならその案件オブジェクトに「顧客の課題」「予算感」「決裁者・決裁プロセス」「導入時期」「競合・比較対象」「懸念点」「次のアクション」「結果(受注・失注・保留)」「失注理由(自由記述)」を用意します。後の分析はここに何が記録されているかで決まるため、最初に営業チームで項目を合意しておきます。
商談前の事前ブリーフを自動で作る
ZapierやMake、Google Apps Scriptで、カレンダーに社外ドメインの参加者がいる予定を検知します。相手企業名をもとに、案件DBの過去の記録、Gmailの直近のやり取り、相手企業のWebサイトの情報をAIに渡し、「会社概要」「これまでの経緯」「想定される課題」「今回確認すべきこと」をまとめたブリーフを作って、前日の夕方にSlackで担当者に送ります。
商談を文字起こしし、要点を構造化する
Google MeetやZoomの文字起こし機能、AI議事録ツールで商談をテキストにします。文字起こしをAIに渡し、案件DBの項目に沿って抜き出させ、担当者が確認・修正して登録します。「顧客が実際に言った言葉」を引用として残させると、後の分析の精度が上がります。
失注時に「本当の理由」を残す
失注が決まったら、最後の商談やメールの内容とあわせて、担当者が失注理由を自由記述で書きます。選択肢だけにせず、AIで文字起こしや過去のやり取りを読み返させて「顧客が懸念を示した場面」を挙げさせると、担当者の思い込みではない理由が見えてきます。
月に一度、受注・失注をまとめて分析する
その月に結果が出た案件の記録をAIに渡し、失注理由を分類させ、受注案件と失注案件で「商談の進め方」「確認できていた項目」「懸念点への対応」がどう違ったかを比較させます。結果は営業会議で共有し、トークや提案資料、ヒアリング項目の改善につなげます。
分析結果を事前ブリーフに戻す
「決裁者に会えていない案件は失注しやすい」「導入時期を確認できていない商談は保留になりやすい」といった分析結果を、事前ブリーフの「今回確認すべきこと」に反映します。分析が次の商談の準備に返ってくることで、仕組みが回り続けます。
04そのまま使える指示文
受注・失注した案件の記録から傾向を分析する指示文です。{{ }}の部分を自社の内容に置き換えて使ってください。
あなたはBtoB営業のマネージャーです。以下は今月結果が出た商談の記録です(1行=1案件)。次の3点を分析してください。
1. 失注理由の分類
| 分類 | 件数 | 該当案件 | 顧客の発言など根拠となる記録 |
分類は記録から読み取れる内容で作り、「価格」とされている案件も、記録に別の要因(決裁者不在・導入時期・比較対象など)があればそちらを書く。
2. 受注案件と失注案件の違い
商談の回数、決裁者との接触、確認できていた項目(課題・予算・時期・決裁プロセス)、懸念点への対応の違いを、具体的な案件を挙げて説明する。
3. 来月の商談で確認・改善すべきこと(3つまで)
ルール:
- 記録に書かれていないことは推測せず「記録なし」とする
- 担当者個人の評価はしない
---
{{案件記録(案件名・結果・課題・予算感・決裁者・時期・競合・懸念点・失注理由・商談メモ)}}
05人が確認するポイント
AIは下書きと整理を担当し、判断と最終確認は人が行う設計にしています。
- 商談の録音・文字起こしは、相手方に事前に伝えて同意を得てから行う
- 顧客の情報を外部AIに渡す範囲を決め、利用するAIサービスのデータの取り扱い(学習に使われない設定か)を確認する
- AIがまとめた事前ブリーフの企業情報は、商談前に担当者が公式サイトなどで確認する
- 分析結果は個人の評価ではなく、チームの進め方の改善に使うことを営業メンバーと共有する
06効果の測り方
導入前に次の指標を1〜2週間記録しておくと、導入後の変化を比べられます。
| 指標 | 測り方 |
|---|
| 商談準備にかかる時間 | 1商談あたりの事前調査・資料確認の時間 |
| 案件記録の充足率 | 課題・予算・決裁者・時期が記録されている案件の割合 |
| 受注率と失注理由の内訳 | 月ごとの受注率と、失注理由の分類別件数の推移 |
試算例:営業担当5名が月に各20件の商談を行い、1件の準備と記録に計45分かけている場合、チーム全体で月75時間かかっています。ブリーフと記録の下書きをAIが作り、1件20分にできれば、月あたり約40時間の削減になります。受注率への影響は、分析を数か月続けたうえで確認します。
本資料は、Curioが自社業務や支援の中で扱っている業務テーマをもとに、一般的な構成と手順をまとめたものです。各ツールの機能・料金は変更されることがあるため、導入時に最新の情報をご確認ください。