01こんな課題に
- 発注量が担当者の経験に頼っており、人が変わると欠品や廃棄が増える
- 雨の日や気温の変化、連休・イベントで売れ方が大きく変わり、読み違えが多い
- 毎日の在庫確認と発注に、閉店後の時間をとられている
- 廃棄ロスがどれくらい出ているか、品目ごとに把握できていない
事例27
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02仕組みの全体像
POSレジから日別・品目別の売上を出力し、同じ日の天気・最高気温・降水量、曜日、祝日、近隣のイベントやキャンペーンの有無と一緒に1つの表にまとめます。この過去データから、AI(ChatGPTやClaudeのデータ分析機能、またはGoogle ColabのPython)で「どの条件のときに何個売れるか」を学習した予測モデルを作ります。毎日、翌日以降の天気予報と予定を入れると品目ごとの予測販売数が出て、そこから現在の在庫と安全在庫を加味した推奨発注数を計算します。発注数の最終決定は担当者が行い、予測と実績のずれを記録してモデルを定期的に見直します。
POSレジ日別・品目別の売上データを出力
→天気予報データ過去の天気と翌日以降の予報を取得
→スプレッドシート売上・天気・曜日・イベントを1つの表に整理
→ChatGPT / Claude・Python過去データから販売数の予測モデルを作成
→スプレッドシート予測販売数と在庫から推奨発注数を計算
→担当者確認して発注し、予測と実績のずれを記録
03構築の手順
予測する品目と期間を決める
最初は売上上位や廃棄・欠品の多い品目10〜30個に絞ります。品目ごとに「発注から納品までの日数」「消費期限・賞味期限」「発注単位」を整理し、何日先の販売数を予測すればよいかを決めます。
過去データを1つの表にまとめる
POSレジから最低でも半年〜1年分の日別・品目別の売上を出力します。気象庁の過去の気象データから同じ日の天気・最高気温・降水量を加え、曜日、祝日、給料日前後、近隣のイベント、自店のキャンペーンの列を足します。欠品した日(売り切れで本来の需要より売上が少ない日)にも印を付けておくと、予測が下振れしにくくなります。
AIで予測モデルを作り、精度を確かめる
まとめた表をChatGPTやClaudeのデータ分析機能に渡すか、Google ColabでPythonを使い、品目ごとに販売数を予測するモデルを作ります。直近1〜2か月分をあえて学習に使わずに残し、そこで「予測」と「実際の販売数」を比べて、これまでの担当者の発注とどちらが近いかを確認します。曜日ごとの平均だけの単純な予測とも比べ、AIの予測が上回る品目から使い始めます。
毎日の予測と推奨発注数を自動で出す
Google Apps ScriptやColabの定期実行で、毎日決まった時刻に天気予報を取得し、予測販売数を計算してスプレッドシートに書き込みます。「予測販売数+安全在庫−現在の在庫−入荷予定」で推奨発注数を出し、予測の根拠(雨予報で減、連休で増など)も一緒に表示します。
担当者が確認して発注する
担当者は推奨発注数と根拠を見て、予測に入っていない情報(団体予約、近所の工事、新商品の発売など)があれば調整して発注します。調整した場合は理由をメモに残し、次のモデル見直しの材料にします。
予測と実績のずれを毎週振り返る
品目ごとに予測と実績の差、欠品の日数、廃棄の数を記録し、週に一度振り返ります。ずれが大きい品目は使う条件(気温・イベントなど)を見直し、月に一度は最新のデータでモデルを作り直します。
04そのまま使える指示文
過去の売上データから予測モデルを作る指示文(データ分析機能向け)です。{{ }}の部分を自社の内容に置き換えて使ってください。
添付のCSVは、当店の日別・品目別の販売データです。列は「日付・品目・販売数・曜日・天気・最高気温・降水量・祝日フラグ・イベントフラグ・欠品フラグ」です。
次の手順で分析してください。
1. 品目ごとに、販売数に影響している要因(曜日・気温・降水量・祝日・イベント)を、影響の大きい順に示す
2. 直近8週間を検証用に残し、それ以前のデータで品目ごとの販売数予測モデルを作る。欠品フラグのある日は学習から除く
3. 検証期間について、モデルの予測と「同じ曜日の過去4週平均」の2つを実績と比べ、品目ごとの平均誤差を表にする
| 品目 | モデルの平均誤差 | 曜日平均の平均誤差 | どちらが良いか |
4. 次の条件での予測販売数を品目ごとに出す:{{日付・曜日・天気予報・予想最高気温・降水確率・イベント有無}}
予測には幅(少なめ〜多め)を付け、データが少なく信頼性が低い品目はその旨を明記してください。
05人が確認するポイント
AIは下書きと整理を担当し、判断と最終確認は人が行う設計にしています。
- 発注数の最終決定は担当者が行い、予測は判断材料として使う
- 新商品・季節限定品など過去データがない品目は予測の対象外とし、人が判断する
- 予測の精度は「曜日ごとの平均」など単純な方法と比べて確認し、上回る品目から使う
- POSデータの会員情報など、個人に関わる列は分析に使わない
- 天候の急変や想定外のイベントがあった日は、予測を鵜呑みにせず当日の状況で調整する
06効果の測り方
導入前に次の指標を1〜2週間記録しておくと、導入後の変化を比べられます。
| 指標 | 測り方 |
|---|
| 予測の誤差 | 品目ごとの予測販売数と実績の差(平均誤差) |
| 欠品の回数 | 品目ごとの欠品日数・売り切れ時刻 |
| 廃棄量 | 品目ごとの廃棄数・廃棄金額の推移 |
| 発注作業の時間 | 1日あたりの在庫確認・発注にかかる時間 |
試算例:1日あたり5,000円の廃棄が出ている店舗で、予測にもとづく発注で廃棄を2割減らせた場合、月に約3万円、年間で約36万円の削減になります。あわせて毎日30分の発注作業を15分にできれば、月あたり約7.5時間の削減です。実際の効果は品目の特性とデータの量によって変わります。
本資料は、Curioが自社業務や支援の中で扱っている業務テーマをもとに、一般的な構成と手順をまとめたものです。各ツールの機能・料金は変更されることがあるため、導入時に最新の情報をご確認ください。