01こんな課題に
- 売上が下がったことは分かるが、どこが原因なのかを調べる時間がない
- POS・EC・広告などデータがバラバラで、突き合わせるのが大変
- 経営会議の資料づくりが毎月特定の人に集中している
- 感覚や印象で議論が進み、数字にもとづいた打ち手が決めにくい
事例12
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02仕組みの全体像
POSやECサイト、広告管理画面から売上・顧客・広告のデータをCSVで書き出し、Googleスプレッドシートで列名や期間をそろえます。個人を特定できる情報を除いたうえでAIのデータ分析機能に渡し、「先月と前年同月を比べて、売上が下がった要因を商品・チャネル・顧客区分に分けて調べて」のように問いを投げます。AIが出した集計結果と要因の候補を担当者が元データで確かめ、確からしいものだけを経営会議用のサマリーにまとめます。毎月見る指標はLooker Studioでダッシュボード化しておくと、AIへの問いを深掘りに集中させられます。
POS・ECサイト・広告の管理画面売上・顧客・広告のデータをCSVで書き出す
→Googleスプレッドシート列名・期間・単位をそろえ、個人情報を除く
→ChatGPT / Claude(データ分析機能)問いに沿って集計・グラフ化し、要因の候補を出す
→Googleスプレッドシート担当者が主要な数字を元データで検算する
→ChatGPT / Claude確認済みの結果から経営会議用サマリーの下書きを作る
→Looker Studio毎月見る指標をダッシュボードにして定点観測する
03構築の手順
問いと見る指標を決める
「先月の売上はなぜ前年同月より下がったか」「広告費を増やした月に新規顧客は増えたか」など、答えを知りたい問いを先に決めます。あわせて、売上を「客数×客単価」「新規×既存」「チャネル別」などどう分解するかを決めておくと、AIへの指示が具体的になります。
データを書き出して形をそろえる
POS・ECサイト・広告管理画面からCSVを書き出し、Googleスプレッドシートで日付の形式、商品名・チャネル名の表記、金額の税込・税抜をそろえます。氏名・電話番号・メールアドレスなど個人を特定できる列は削除するか、顧客IDに置き換えます。データの準備が分析の精度を左右します。
AIのデータ分析機能にファイルを渡して問いを投げる
ChatGPTやClaudeのファイル分析機能(利用できる機能はプランによって異なります)にCSVをアップロードし、下の指示文で問いを投げます。最初に「各列の意味と、データの期間・件数を確認して」と頼み、AIがデータを正しく読めているかを確かめてから分析に進みます。
結果を元データで検算する
AIが出した合計値や増減率のうち、結論に使う主要な数字は、スプレッドシートのピボットテーブルなどで人が検算します。AIが示す要因はあくまで「数字の上で関係がありそうなもの」なので、現場の状況(天候、競合の出店、欠品など)と照らし合わせて確からしさを判断します。
経営会議用のサマリーを作る
検算済みの数字と、担当者が確からしいと判断した要因だけをAIに渡し、「結論・根拠となる数字・考えられる打ち手の選択肢・追加で確認すべきこと」の形で1枚にまとめさせます。打ち手を決めるのは会議の場であり、AIの案は議論のたたき台として扱います。
毎月の指標はダッシュボードで定点観測する
売上・客数・客単価・広告費など毎月見る指標は、Looker StudioでGoogleスプレッドシートとつないでダッシュボードにします。定点観測はダッシュボード、気になる変化の深掘りはAIというように役割を分けると、毎月の分析時間を抑えられます。
04そのまま使える指示文
売上データから要因の候補を探り、サマリーの材料を作る指示文です。{{ }}の部分を自社の内容に置き換えて使ってください。
あなたは中小企業の経営分析を支援するアナリストです。添付のデータ({{データの説明:例 2025年1月〜2026年9月の日別売上、商品・チャネル・新規/既存の区分つき}})を使って、次の問いを分析してください。
【問い】{{例:2026年9月の売上が前年同月より下がった要因は何か}}
【進め方】
1. まず各列の意味、データの期間、件数、欠損値の有無を確認して報告する
2. 売上を「客数×客単価」「新規/既存」「商品カテゴリ別」「チャネル別」に分解し、比較期間との差を表とグラフで示す
3. 差への影響が大きい順に、要因の候補を3つまで挙げる。それぞれ根拠となる数字を示す
4. データからは判断できないこと、追加で確認すべきデータや現場の情報を挙げる
【ルール】
・数字の上での関係を、原因だと断定しない。「〜の可能性があります」と書く
・計算方法(どの列をどう集計したか)を明記する
・データにない情報を推測で補わない
05人が確認するポイント
AIは下書きと整理を担当し、判断と最終確認は人が行う設計にしています。
- 結論に使う主要な数字は、元データで人が検算してから資料に載せる
- AIが示した要因は仮説として扱い、現場の状況と照らし合わせて人が確からしさを判断する
- 打ち手や予算配分などの経営判断はAIに決めさせず、会議の場で人が決める
- 氏名・連絡先など個人を特定できる情報は、AIに渡す前に削除する
- 利用するAIサービスのデータの取り扱い(学習に使われない設定か)を確認する
06効果の測り方
導入前に次の指標を1〜2週間記録しておくと、導入後の変化を比べられます。
| 指標 | 測り方 |
|---|
| 月次分析と会議資料づくりにかかる時間 | データの書き出しからサマリー完成までの時間を担当者が毎月記録 |
| 検算で見つかったAIの集計ミスの件数 | 検算時に元データと一致しなかった数字の件数を記録 |
| 会議で決まった打ち手の数と実行状況 | サマリーをもとに決めた施策と、その後の実行状況を議事録で管理 |
試算例:毎月の数字の集計・要因の調査・会議資料づくりに8時間かけている場合、AIのデータ分析機能で集計と下書きを任せ、人は検算と判断に集中して3時間にできれば、月5時間、年間で約60時間を削減できます。実際の効果は、データの整い具合や分析したい問いの数によって変わります。
本資料は、Curioが自社業務や支援の中で扱っている業務テーマをもとに、一般的な構成と手順をまとめたものです。各ツールの機能・料金は変更されることがあるため、導入時に最新の情報をご確認ください。