01こんな課題に
- 毎日届くFAXの注文書を、販売管理システムに1枚ずつ手で打ち込んでいる
- 取引先ごとに注文書の書式が違い、どこに何が書いてあるか探しながら入力している
- 品番や数量の入力ミスが、誤出荷や問い合わせの原因になっている
- 入力できる人が限られていて、休みや繁忙期に受注処理が滞る
事例05
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02仕組みの全体像
FAXや紙の注文書を複合機やインターネットFAXでPDFにし、共有フォルダに保存します。AI-OCRサービスがPDFから取引先名・品番・数量・納期などの項目を読み取り、確認画面で担当者が原本と見比べて修正します。確定したデータはスプレッドシートに集め、品番マスタとの照合や数量・納期のチェックをかけたうえで、販売管理システムに取り込みます。
複合機 / インターネットFAX注文書をPDF化し、共有フォルダに保存
→AI-OCRサービス取引先名・品番・数量・納期などの項目を読み取る
→AI-OCRサービスの確認画面担当者が原本と見比べて読み取り結果を修正
→Googleスプレッドシート / Excel品番マスタとの照合や数量・納期のチェックをかける
→販売管理システムチェック済みのデータをCSVなどで取り込む
03構築の手順
届く注文書の種類と件数を棚卸しする
1か月分の注文書を見て、取引先ごとの書式の数、1日の枚数、手書きの割合、1枚あたりの品目数を数えます。件数の多い上位の取引先から対象にすると、少ない設定で効果が出やすくなります。手書きが多い書式や、読みにくいFAXが多い取引先は後回しにする判断も必要です。
読み取る項目と出力の形を決める
販売管理システムに登録する項目から逆算して、「取引先名」「注文日」「品番」「品名」「数量」「単価」「希望納期」「納品先」などを決めます。販売管理システムにCSV取り込みの機能がある場合は、その列の並びに合わせておくと後の作業が楽になります。
AI-OCRサービスを実際の注文書で試す
AI-OCRサービスには、帳票ごとに読み取り位置を設定するものや、書式が違っても項目を推定して読み取るものなどがあります。手書きへの対応、確認画面の使いやすさ、料金体系はサービスやプランによって異なるため、試用期間などを使い、自社に届く実際のFAXで読み取り精度を比べてから選びます。
取引先ごとの書式違いに対応する
件数の多い取引先は、取引先ごとに帳票の設定を用意すると読み取りが安定しやすくなります。それ以外の書式は、読み取ったテキストを生成AIに渡して項目に整理させる方法もあります。取引先に自社指定の注文書フォーマットやWeb発注への切り替えをお願いできる場合は、あわせて相談してみるのも一つの方法です。
スプレッドシートで項目チェックをかける
読み取り結果をスプレッドシートに集め、品番マスタにない品番、数量が通常より桁違いに多い行、過去の日付になっている納期などに目印が付くよう、関数や条件付き書式を設定します。目印の付いた行は、担当者が原本を確認し、必要に応じて取引先に問い合わせます。
販売管理システムに取り込み、運用を見直す
チェックを通ったデータをCSVなどで販売管理システムに取り込みます。最初の1か月は、修正が多かった項目や取引先を記録し、帳票の設定やチェックのルールを見直します。原本のPDFは注文番号やファイル名で検索できるように保存しておきます。
04そのまま使える指示文
OCRで読み取った注文書のテキストを項目に整理する指示文です。{{ }}の部分を自社の内容に置き換えて使ってください。
あなたは受注入力の担当者です。以下はFAXで届いた注文書をOCRで読み取ったテキストです。次の形式で項目を整理してください。
【取引先名】
【注文日】YYYY-MM-DD
【納品先】
【明細】品番 / 品名 / 数量 / 単位 / 単価 / 希望納期(YYYY-MM-DD) を1行ずつ
【要確認】読み取れない・判断できない箇所と、その理由
注意:
- 読み取れない文字や、どちらとも読める数字は推測で埋めず、空欄にして【要確認】に書いてください
- 品番は以下の品番マスタにあるものだけを使い、見つからない場合は原文のまま書いて【要確認】に入れてください
- 数量や単価の計算・補正はしないでください
---
品番マスタ:
{{品番・品名の一覧}}
OCRテキスト:
{{読み取り結果のテキスト}}
05人が確認するポイント
AIは下書きと整理を担当し、判断と最終確認は人が行う設計にしています。
- 数量・単価・品番・納期は、登録前に担当者が原本と照合する(読み取り結果をそのまま登録しない)
- 品番マスタにない品番や判読できない箇所は、推測で埋めずに取引先へ確認する
- 注文書には取引先の担当者名や連絡先が含まれるため、AI-OCRサービスや生成AIのデータの保存場所・取り扱い(学習に使われない設定か)を確認する
- 注文書の原本・PDFの保存方法や保存期間は、自社の規程や関係する法令(電子帳簿保存法など)を踏まえ、必要に応じて税理士などの専門家に確認する
- 最初の1か月は、取引先ごとの修正件数を記録し、読み取りが安定しない書式は手入力に戻す判断も含めて見直す
06効果の測り方
導入前に次の指標を1〜2週間記録しておくと、導入後の変化を比べられます。
| 指標 | 測り方 |
|---|
| 注文書1枚あたりの処理時間 | PDF化から販売管理への登録完了までの時間を、1日数件サンプルで記録 |
| 読み取り結果の修正件数 | 確認画面で修正した項目数を、取引先・項目ごとに集計 |
| 入力ミスによる問い合わせ・誤出荷の件数 | 受注内容の誤りが原因の問い合わせや出荷訂正を月ごとに記録 |
試算例:月400枚の注文書を1枚5分かけて手入力している場合、入力作業に月約33時間かかっています。AI-OCRの読み取り結果を確認・修正する形にして1枚2分にできれば月約13時間になり、約20時間を削減できます。実際の効果は、書式の種類や手書きの割合、FAXの画質、サービスの利用料金によって変わります。
本資料は、Curioが自社業務や支援の中で扱っている業務テーマをもとに、一般的な構成と手順をまとめたものです。各ツールの機能・料金は変更されることがあるため、導入時に最新の情報をご確認ください。